テレビでニュースを見たり聞いたりしていると、「NPO」という言葉をよく耳にしますね。
しかし、このNPOがどのような団体か詳しく知っている方は少ないでしょう。
「ボランティア団体」と勘違いしている方も多くいるようです。
ここでは、NPO法人とボランティアの違いについてご紹介します。
そもそもNPOとは
NPOは「Non-profit Organization」という「非営利組織(または団体)」の英語の頭文字を取ったものです。
日本では、「市民が主体となって継続的、自発的に社会貢献活動を行う営利を目的としない団体」を指す言葉として使われています。
なお法人格の有無、その活動内容は問われていません。
日本NPOセンターでは、「NPO」を日本語で正確に伝えるのならば「民間非営利組織」が良いと紹介されています。
これは次の3つがポイントです。
・「民間」とは政府に属さないこと
・「非営利」とは、利益があっても団体の活動目的を達成するための費用にすること
・「組織」とは、社会に対し責任のある形で存在する人の集まり
以上の3つがNPOの基本だと言えます。
NPOは何をするの?
NPOさまざまなものに支援をしています。
例えば医療・福祉・環境・文化・芸術・スポーツ・まちづくり・国際協力・交流・人権・平和などがあります、さまざまな市民活動団体(非営利)で民間の立場で活動するものに対して支援をするのがNPOです。
広い意味でとらえると身の回りでは、次のような団体があります。
社会福祉法人・学校法人・宗教法人・一般社団法人・一般財団法人・生活協同組合・労働組合などがNPOの仲間として挙げられます。
NPOは報酬を受けるのか
NPOは組織を運営し継続的に活動をしています。
そのためには、事務所を借りたり、有給でスタッフを雇うなど、活動のためには資金が必要です。
このため、提供するサービスに見合った報酬をスタッフに与えたり、事業の収益を得て団体の活動資金に充てたりしています。
「非営利」という言葉には「収益を上げてはいけない」「報酬を受け取ってはいけない」というイメージがあり、それが勘違いされる原因でもあります。
NPOは有料事業も行っています。介護や託児サービス、本の出版は講演会などがその一部です。
ボランティアとの違い
「ボランティア」は思いをもって自発的に行動する“個人”のことを指します。
NPOはその“個人”の集合体として存在します。
同じ思いを持った人や、異なる思いを持つ多くの人が集まり、さらに活動を充実させていくために、組織という母体が必要になります。
個人では自分の裁量や責任で自由に動けますが、その反面できることは限られてきます。
組織では、大勢が集まった組織の1人として活動します。
一人の仕事としては限られたものになるかもしれませんが、組織として行うことでその課題解決力は大きなものになります。
その組織が活動するために、事務的作業や経営面での人材が必要になってきます。
ボランティアは、助けたい相手に対し個人ができることをします。NPOでは賛同する団体に寄付をして活動を手助けしたり、団体のサービスを受けて対価を支払うこと、
物品や情報を提供したりすることでNPOを支援することができます。もちろんNPOに参加したり立ち上げることも可能です。
ボランティアは自由に動ける個人であること、NPOは団体であり活動するには支援したり一員になるなどの方法がある。
という点を押さえておけば混合したり勘違いすることはないでしょう。
またNPOは職業として選択できることもボランティアと違う大きなポイントです。
NPOに興味が湧いたら、地域にある市民活動支援センターやボランディアセンターに問い合わせてみましょう。